「哀れなるものたち」感想〈女フランケンの成長と冒険を描くウーマンリブファンタジー〉

こんにちは、劇場鑑賞好きtakaarです

今回の映画は「POOR THINGS(哀れなる者たち)」。「女王陛下のお気に入り」「籠の中の乙女」「ロブスター」などで受賞歴もあるヨルゴス・ランティモス監督作品。スコットランドの作家アラスター・グレイによる小説をベースに映画化。エマ・ストーンが体当たりの演技で挑むR18指定の作品。第80回ベネチア国際映画祭コンペティション部門で金獅子賞を受賞し、第96回アカデミー賞にも11部門ノミネートの話題作(20240211時点)。ってことで劇場鑑賞の感想と勝手に採点します😎

 

 

  • 監督:ヨルゴス•ランティモス
  • 原題:哀れなるものたち(POOR THINGS)
  • 脚本:トニー•マクマナラ
  • 原作:アラスター•グレイ
  • 製作:エド・ギニー、アンドリュー・ロウ、ヨルゴス・ランティモス、エマ•ストーン
  • 製作総指揮:オリー・マッデン、ダニエル・バトセック
  • 出演者:エマ•ストーン、マーク•ラファロ、ウィレム•デフォー
  • 撮影:ロビー•ライアン
  • 配給:(米)サーチライト•ピクチャーズ、(日)ウォルト•ディズニー・ジャパン
  • 公開: 2024年1月26日
  • 上映時間:141分
  • 製作国:イギリス、アメリカ、アイルランド

若い女性ベラ(エマ・ストーン)は自ら命を絶つが、天才外科医ゴッドウィン・バクスター(ウィレム・デフォー)によって胎児の脳を移植され、奇跡的に生き返る。「世界を自分の目で見たい」という思いに突き動かされた彼女は、放蕩(ほうとう)者の弁護士ダンカン(マーク・ラファロ)に誘われて大陸横断の旅に出る。大人の体でありながら、新生児の目線で物事を見つめるベラは、貪欲に多くのことを学んでいく中で平等や自由を知り、時代の偏見から解放され成長していく。
出典:シネマトゥデイ

映画パンフも見とく?

原作も読んどく?

女フランケンの成長と冒険を描くウーマンリブ大人のファンタジー


ある自死した女性に新生児の脳を移植して蘇生する。その女性ベラ(エマ•ストーン)の成長と冒険を描くファンタジー。あの有名な「フランケンシュタイン」のお話を大人の寓話にしたようなファンタジー。脳みそを移植したのでもちろん人生経験はゼロ。身体は大人、中身は子供な逆コナンくん状態な女性が新しく生まれ変わって成長していく物語。
天才外科医ゴッド(ウィレム•デフォー)に実験台にされ家から一歩も出さず育られるベラ。しかしベラは次第に自我に、性に芽生え、刺激を求め家の外へ、未知の世界へ旅立つのだった。そこで女性が生きていくための処世術を学習し成長していくストーリー。

まず美術へのこだわりがスゴイ!。色合いが鮮やかで小物や装飾もこだわって作られているのを感じます。特にエマ•ストーンが着る衣裳が素敵で、質感•デザイン•色合い、どこをとってもいい感じ。他にも建物、装飾、街の創り、お庭などもこだわりが詰まった映画美術の世界が見れるんです。ゴシック調のようで近未来的でもある不思議な世界観がファンタジーの雰囲気を引き立たせている。まさに芸術的アートの世界。天才外科医ゴッドの顔面も中々のアートでもありますけども。特別映像も貼っときますのでご覧あれ

エマ•ストーンの体当たり演技がスゴイ!と話題の今作。確かに彼女の演技は〝体当たり〟でした。全裸で乳房も露わに本能のままにコトを致す姿は衝撃的。でも不思議とエロさはあまり感じない。化粧っ気もなく激太マユ(一時期のイモトアヤコのような)だからか(笑)。体は大人でも心は子供、常識も道徳心なんかもないから自慰やらセッ◯スが気持ち良いと知ると所構わず致す次第。〝こんな気持ち良いのになんでみんなしないの??〟と素直な気持ちでやりまくる。これが結構な頻度で出てきます。あまり気の知れない異性と一緒に観にいくと気まずくなるかもですね…。
グロい部分は外科医なだけに手術のシーンもそれなりにあります。でも〝グロ〟といってしまうほどのレベルには感じなかったですけどね



ベラが外の世界へ出ていろんな経験をし〝女性が社会で生きていくためにはどうすればいいのか…〟を生きるために頭とカラダを使って考える、自分でお金を稼ぎ生き抜く術を。そして自立し〈強い女性〉となったベラは女性への社会的抑圧からの解放や、女性の地位の向上を考えるまでに成長していく。そんな女性讃歌的なメッセージも感じました。TVCMでも指原莉乃さんが〝すべての女性に観て欲しい映画〟と言ってるし。最後のオチも男性女性の力関係がひっくり返る結末になってて、ニヤりとします

 

 

映画タイトルでもある〈哀れなるものたち〉とは誰のことなんだろうか?観終わって考えてみた。〝たち〟と示されているように複数を指している。それは〈男社会に抑圧された女たちなのか〉あるいは〈女を物として支配しようとする男たちなのか〉あるいは〈自分の思い通りにしようとする人間たちなのか〉。でも誰もが未完で哀れなるもの〝たち〟ということなんでしょうね、きっと



勝手に評価点





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